旅行先で走るナゾ&いま聖書が改めて売れるのはなぜ? 26年2月第2号

今週は12個のニュース、書籍1本、サンフランシスコに1店舗だけのオーガニックスーパー、XGの2ndワールドツアー東京公演@横浜Kアリーナをご紹介。今週は9,505字でお届け。
南坊泰司 2026.02.10
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マーケティングトレンドインプット 今週のクイック解説3選

「ランケーション」:旅先で走ることは、都市の解像度を上げる

「せっかくの旅行なのに、わざわざ早起きして走るの?」

そう言いたくなる新しい旅行トレンド「ランケーション(Run + Vacation)」が、2026年の旅行スタイルのトレンドに。

旅先で走ることは、旅という体験の「解像度」とローカルの「コミュニティ」に対する、根本的な価値転換。

最適な「速度」が、街の解像度を変える

なぜ、旅先で走るのか。

最大の理由は、ランニングこそが「知らない街を理解するための最適な速度」だから。

電車やタクシーは「点」の移動だ。目的地から目的地へワープするだけで、その間の街のグラデーションは見えない。

徒歩は「線」だが、あまりに行動範囲が限られる。1時間で歩けるのはせいぜい4km程度。

ランニングはその中間にある。

時速10km前後。この絶妙なスピード感は、街のインフラや生活の匂いをインプットするのに実はうってつけ。

・高級住宅街から下町に変わる境目の坂道

・早朝の市場から漂うスパイスや出汁の匂い

・すれ違うローカルの人々の表情や、治安の空気感

・遠出した先でカフェでブレイク

これらの体験は、ガイドブックやInstagramの表層的な情報には載っていない。自分の足で街にダイブすることで初めて感じ取れる生な手触りのある情報。観光客向けには見えない視点。

「走れること」は最強の名刺になる

もう一つの側面が、つながり。

海外のランニングアプリ「Strava」の加入者数は爆増しており、欧米では「Tinder以上の出会いツール」とも呼ばれている。ランニングコミュニティが出会いの場所にも使われている。一緒に走ることは、関係性を育む行為だと気づき始めている。

異国の地で、言語も文化も違うコミュニティに入り込むのは簡単なことではない。

しかし、ランニングがあれば、その障壁は限りなくゼロになる。

現地のランニングクラブに参加して一緒に走れば、仮に言葉が流暢でなくても連帯感が生まれる。走ることはシューズさえあればできてしまうし、世界どこでも行われているグローバルアクティビティである。つまりランニングできることは世界に通用する名刺になる。

ラグジュアリーの定義が変わった

かつてリゾートの贅沢といえば「プールサイドでのんびりカクテルを飲むこと」だった。

今や時代のラグジュアリーは、「自己のメンテナンスとアップデート」にシフトしている。

ウェスティンホテルがいち早く「ランニングコンシェルジュ」を導入したり、スニーカーのレンタルを充実させたりしているのもこの流れ。

結局のところ、デジタルでどこへでも行ける時代だからこそ、私たちは「身体」を動かして、その場所に「いた」という確かな実感を求めているのかも。

「夜のいちご狩り」は、農業のPL(損益計算書)を書き換える発明

「夜のいちご狩り」が密かなブームに。千葉のTHE FARMや富山の宇川農産など、イルミネーションに彩られたハウスでイチゴを摘む体験。

「映え」狙いのイベントとしても面白いが、マーケティング視点で解剖すると、ハウス農家にとって極めて賢い「ハック」でもある。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8056a65935695cd6fe17736dfffc04e995a4af91

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8056a65935695cd6fe17736dfffc04e995a4af91

暖房代という「重いコスト」の資産化

なぜ、夜なのか。

背景にあるのは、昨今の燃料費高騰。いちご栽培において、冬場のハウスは夜間も温度管理が必須となる。氷点下になる夜でも、ボイラーを焚いてハウス内を暖かく保たなければならない。

つまり、営業しようがしまいが、莫大な「暖房代(固定費)」は毎晩かかり続けているのだ。しかも燃料代は高騰し続ける。

多くの農家にとって「コスト」でしかなかった夜間のハウスを、

「暖かくて快適にいちごが摘める夜の体験」という「資産」に転換しているのが「夜のいちご狩り」。

場所代も空調代も追加コストはほぼゼロ(すでに払っているので)。そこを開放し、LEDと音楽で演出するだけで、コストが収益源に見事に転換。

「二毛作」による客層ピボット

さらに秀逸なのが、時間をずらすことで客層と単価をガラリと変えている点。

・昼のいちご狩り

客層:ファミリー、子供連れ

ニーズ:たくさんいちごを食べたい

単価:食べ放題価格

・夜のいちご狩り

客層:カップル、仕事帰りの大人

ニーズ:雰囲気の良い場所でデートしたい

単価:入場料+アルコールやチョコフォンデュ(高単価)

昼は「量」を売るビジネスだが、夜は「空間」を売るビジネスに変わる。

同じ施設、同じイチゴを使っているのに、提供する体験の定義を変えることで、昼とは全く異なる財布(デート予算)にアプローチを変えている。

「夜の観光」の空白地帯を埋める

観光文脈でも理に適っている。日本の地方観光の弱点は、圧倒的に「夜」だ。

旅館で夕食を食べ終わった20時。街に出ても店は閉まっているし、行く場所がない。

「夜のいちご狩り」は、この隙間に「食後のデザート兼、散歩」としてハマる。重い食事ではなく、フルーツとスパークリングワイン。これなら宿の浴衣のままでも行けるし、酔い覚ましにもなる。

イギリスの若年層に聖書がバカ売れする理由

英国で「世界最古のベストセラー」である聖書が、かつてない勢いで売れている。聖書の販売部数が、この5年で134%増。常に一定の需要がある聖書の売り上げが大きく跳ねるのは珍しい。

驚くべきは、その牽引役が「信心深い高齢者」ではないこと。

メインの購買層は、世俗的な環境で育ったZ世代やミレニアル世代。特に若い男性の間で、聖書を読むことが一種のトレンドになっているという。

「宗教離れ」が進む欧州で、一体何が起きているのか。

「信仰」という名のパンク・ロック

かつて、若者にとっての反逆とは「無神論」だった。

教会や親が押し付ける古臭い道徳を否定し、科学と理性を掲げることがクールで、知的で、リベラルな態度だとされてきた。

しかし数十年を経て、そのリベラルで世俗的な価値観こそが、むしろ体制側のメインストリームに。「何者になってもいい」「何を信じてもいい(あるいは信じなくてもいい)」という縛られない自由。

そんな風潮とは反対に、あえて「神」という絶対的な上位存在を認め、古風な「規律」に従うこと。

今の若者にとっては、そちらの方がより刺激的で、マイノリティの輝きを持つ「パンク」な行為になっているのだ(もちろん信仰自体はとても静かに行われている)

フェイクだらけの世界で、「本物」を触りたい

もう一つの要因は、情報の「軽さ」に対する強烈な飢餓感。

スマホを開けば、AIが生成したフェイク画像と、アルゴリズムに増幅された激しい言葉が溢れている。

情報の価値がめちゃくちゃになる中で、若者たちは本能的に「流されないもの」を探している。

そこで再発見されたのが、聖書だ。

2000年以上読み継がれ、幾多の戦争や疫病を乗り越えてきたテキスト。その圧倒的な真実性、オーセンティシティは、デジタルの軽薄さに対する最強のアンチテーゼになっているのかも。

彼らは必ずしも、教会でお祈りをしたいわけではないかもしれない。変化の激しすぎる時代を生き抜くために、決して変わることのない存在を求めている。それがたまたま、聖書だったということか。

「自由」よりも「構造」を

実際、イギリスでは教会の礼拝出席者数も増加傾向にあるらしい。

「自由に生きていい」というメッセージは、聞こえはいいが残酷でもある。それは「正解のない問いを一生、一人で解き続けろ」と言われている冷たさをはらんでいる。

だからこそ、今の若者は従うべき構造や厳格な物語に救いを見出している。

この聖書ブームは、一過性の流行ではない気がする。行き過ぎた個人主義と、軽すぎるデジタル社会への、人類の防衛本能のようなもの。

最も古い書物が、最も新しい生存戦略の書として読まれている皮肉。

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前週のマーケティングジャーニー!

実は私、Podcastもやってます!元テレビ朝日アナウンサー、現令和トラベル役員の大木優紀さんと2人でマーケティングトレンドや旅について(ほぼ)毎週30分~40分のコンテンツをお届け。

最新回ではテーマ「顧客接点を制する者が、市場を制す - "どこで出会うか"がブランドの価値を決める」についてトーク。あなたのブランドが一番輝く「ステージ」はどこか?売る場所をデザインすることで、顧客との出会いや売れ方まで変わってくる。美容室やサウナ、ホテルなどあらゆる場所での「出会い方」の処方箋。

***

源泉かけ流し!今週のマーケティング関連トピックス(今週は9個ご紹介!)

「企業のIP化」が最強すぎる

企業のIP化。
近年はグローバルブランドやハイブランドでも、本来存在していただろうブランドガイドラインを崩してでも、顧客やクリエイター、他のブランドに「いじられてナンボ」
になりつつある。
ただこの「ブランドの余白」を運用するのは結構難しい。
ポイント外すとただのブランド毀損。

読んでる本の中には変な本もたくさんあるので、本棚公開とか無理だなと思いつつ

『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』は僕が去年読んだ132冊の中でもTOP5に入る本でしたのでおススメ。
この数年で読んだ人生哲学系の本の中でも、日々の判断に転用しやすい内容が最も多かった。
仕事や生活の意思決定に迷いがある人ほど、一度読んでみる価値がある。
以下おススメ理由👇
ナヴァル・ラヴィカントは起業家→投資家→思想家となったシリコンバレーでも象徴的な人物。
この本はナヴァルの短い発言を手がかりの、その考え方を構造化し、掘り下げていく人生哲学の本なんです。
一言で表現すると彼の思想は「合理性を軸にした哲学」。実務家出身らしく、実務の成功体験を一般化する論の構築のスタイル。
たとえば「運」のように捉えどころのない概念も、彼は段階に分けて説明する。
「盲目的な運」
「努力に伴う運」
「機会を見抜く能力による運」
「人格や特殊知識が引き寄せる運」。
後ろに行くほど、本人の選択や行動で影響できる割合が増える、という考え方。
だから運を引き寄せるには、他者と差がつく特殊知識を持つこと、そして機会を見抜ける状態でいることが重要になる。
投資の考え方と同じく、全体を「複利」の発想で捉える姿勢が一貫している。
ナヴァル氏の基本姿勢は、自己のコントロールに重心を置くこと。
自分で制御できるのは「どう動くか」「いつ・どこで・何を選ぶか」だけ。
欲望や怒りは、外部要因ではなく自分の内側の問題として扱い、訓練で整える。
こうした点では、ストア派哲学や仏教哲学と近い。
古くからある考え方を、簡潔な表現で再整理した体系、と捉えることもできる。

銭湯居酒屋「テルマエ」が大ヒット 10種類以上の蛇口で酒を提供 大苦戦の業界内で、選ばれ続けるワケ

蛇口から酒が出る銭湯コンセプト居酒屋、テルマエがヒット。
蛇口から酒が出る系居酒屋はレモンサワーなど1種類のみが主流で席から出る。テルマエは出す場所を集中したドリンクバー方式。
自分好みに混ぜるなど体験価値も向上してるし、設備投資も各席にするよりは少ないはず。

1年の半分を占める「夏」の売り上げを最大化 新常識“夏四分割”マーケ

温暖化している今、一年の約半分が夏といってもいい状態に。
これまでの常識である四季でのマーケティングというよりも、この長い夏に対して夏を4分割して考えるアプローチ。
・夏の始まりをはやく
・梅雨×夏
・酷暑への対策
・残暑への対策
で4つに分けて、4月から10月までの夏を乗り切る。

日本産業の中期見通し

みずほ銀行産業調査部の日本産業における中期見通し。
鉄鋼、IT、エレクトロニクス、小売、不動産など日本のあらゆる産業の今後の見通しが理解できる。
これが無料って本当にありがたい。
各業界ごとに
・市場概況
・需給動向
・リスクとチャンス
・戦略
で構成。構造的に把握できるのが強い!

マンション市況に異変。続々発売される「近郊外タワマン」で見学予約が取れない事態発生

マンション市況に異変。
「東京23区の外側」の郊外タワマンが人気沸騰。
23区内の都心タワマンは価格が上がりまくりなかなか手が届かない。
船橋、幕張、横浜、八王子。ターミナル駅から30分強ほどでアクセスできる都心近郊に実需集中。
都心から郊外へ買い替えする人も。

タクシー広告は効果ある?失敗しないタクシー広告の作り方

日本で一番タクシー広告を作っている制作会社、antsによる「失敗しないタクシー広告」の勝ち筋。
攻勢として、4つの要素が必ず必要となる。
共感→課題→解決→次の行動
CMと異なり、
・必ず30秒のフォーマット
・視聴専念されやすい
・音だけでなく字幕映え
・繰り返し見る前提
の設計が重要。

赤字続きの「オールバーズ」、米国内のフルプライス店舗を全店閉店

フットウェアブランド、Allbirdsが米国内におけるフルプライス直営店舗を全店閉店(46店舗)
卸売やパートナーに頼る「普通のメーカー」への回帰。
サステナビリティか、快適さか。
ブランドとしての難しさもにじむ。
「多くの選択の1つ」ならアリでも、自前の店舗を担保する力がないのか。

十勝バスが、なぜバスに乗ってもらえないのか

十勝バスのエピソード。
なぜバスに乗ってもらえないか?
→そもそもバスの乗り方がわからない
なので丁寧に乗り方を伝えたら、お客さんが増えたって話。
「あたらしく何かを始める」のはハードルが高く、生活に組み込まれるのはなお難しい。
高度なことじゃなくてシンプルな盲点が結構あるかも。

***

海外現地調査レポート:レインボウグローサリー サンフランシスコに1店舗だけのオーガニックスーパーの秘密

レインボウグローサリーはサンフランシスコで1975年から営業、つまり50年も営業している超地元密着のオーガニックスーパーです。オーガニックスーパーと聞くとこの10年ほどの盛り上がりのように感じますが、そんな中で50年、しかもたった一店舗だけで地域に愛されて営業し続けている。非常に特徴的な店舗なんですよね。

実はこの店舗、オーガニックスーパーのはしり、というだけでなく、ビジネスとしても非常に面白い存在なんです。そもそもこの店舗にはCEOはいません。非階層的な企業であると明確に位置付けており、従業員が会社の所有者であり意思決定者であると位置づけられています。この会社の意思決定は民主的に選出された従業員により、多数決で行われる、という仕組み。さらに賃金は職種にかかわらず同一、部門ごとに自己統治し採用も行うスタイル。そんなスタイルで50年続いており、最高40年も勤務している人もいるとのこと。

品ぞろえとしては明確にベジタリアンを中心に据えていて、肉や魚は扱わず、青果は100%オーガニック、量り売りは800種類用意されており、さらにハーブやサプリメントの品ぞろえは地域随一。ローカルの生産者支援を行っており、青果や酒類などは積極的にローカルブランドが置かれています。地域貢献の姿勢は品揃えだけでなく、毎年地域の非営利団体や学校、アート団体などに寄付を継続して実行。

ホールフーズやロサンゼルスのエレウォンのようなオーガニックスーパーは人気はありますが、レインボウは小売りとしてだけでなく、オーガニックカルチャーをけん引しながら地域と密接に接続するある種の共同体としての立ち位置なんです。この仕組みではもちろん拡大は難しく、たった1店舗ではありますが、サンフランシスコになくてはならない存在と言えるでしょう。

***

明日から効く!マーケティング/ブランディング関連書籍レビュー

本をすすめる: 書評を書くための技術  近藤康太郎

本書は、元新聞記者、『三行で撃つ』などの文章術に関する著作も多い近藤康太郎氏による新刊で「書評のかきかた」に関する書籍である。ではこの本は「書評」を専門的に書く人のための本なのか…と言えば、実際は文章術×本の読み方、という文章に関する2つの大きなイシューに応える作品と言って差し支えない。

文章術、と聞くと身構えてしまうが、今を生きる我々はかつてないほどに「文章」に日常的に触れている世代である。X、Facebook、Instagram、スレッズ…驚くほど多くの文章に囲まれており、もちろん「参加」する我々も文章をつむぐ。直近Xでは長文を記載する記事機能がフィーチャーされていることは、Xをよくみる皆さんは実感していることでしょう。

一方で文章をどう書くか、についてはAIという世界を一変させる存在の勢力がどんどん大きくなっている。最近ではXの長文で(おそらく)AIを活用してアウトプットしている人は珍しくないし、私の実感ではGoogleMAPの長文口コミも多くがAIの手によって書かれている感覚がある。そんな状況下で「どんな自分自身の文章を書くのか」「どんな本を選び、読んで血肉にするのか」というほかでもないあなたの文章を創り出すための手引きになるのが本書である。

本書はとにかく実践的である。たとえば本を読んで素敵な文章に行き会った際、筆者は「抜き書き」を勧める。一冊を読むごとに、それが小説だろうが哲学書だろうがグっときた一文を書き溜めていく。単に書き溜めるだけでなく、大切なのは「なぜそれを書き留めたいと思ったか」の心の動きも併せて考えること。大切なのは美しい言葉選びというよりも、通り一遍の惹句や「ヤバい」的なあいまいなワードに逃げない独自性をどう培うか。美しさよりもあなたらしさ。

本書が素敵なのは、読んでいて自分も文章を書きたくなるパワーがあること。本書は架空の「書評を書きたい女性」との対話形式で記載されており、気持ちはあるが書けない、という等身大の悩みに確かに応えてくれる。

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偏愛!なんでもインプットコラム

世界でひそかに盛り上がる「デザートコース」レストラン。なぜデザートだけ、を求めるのか?

2025年のミシュランガイド東京で、白金にあるレストランyamaがアジア初の「デザートコース専門店」としてのミシュラン1つ星を獲得。2026年のミシュランガイド東京ではyamaが引き続き1つ星、さらにデザートコースの店が新たに5件掲載されています。世界に目を向けると、パリ、ベルリン、テキサスでミシュランの星をとるレストランが生まれており、世界的に静かに「デザートだけのフルコース」が広がりつつあるんです。

私はこのデザートだけでどう組み立てるか?に興味があるので、前述のyamaや、乃木坂にあるHaruka murooka、あるいはバリ・ウブドにあるroom 4 dessertなど、デザートコース専門店に訪問してきました。一般的な料理のフルコースとはまた異なる存在でとても面白いんです。デザートコースの面白さは、大別すると3つ。

素材がより全面に出る仕組み

基本的にデザートコースの店はフルーツや野菜などを料理の中で強力に打ち出します。和食などでも旬の食材を押し出していくのは当然のアプローチなんですが、フルーツはより旬が強いため、例えば初夏はマンゴー、秋はいちじく、冬はいちご、といったように季節ごとに大きくアプローチが変わるのが面白さなんです。季節でフィーチャーされる食材が変わることは、何度も来店する動機にもなります。

見た目がおいしさの1つ

優れたフレンチやイノベーティブなどももちろん見せ方にはこだわるのですが、フルーツや野菜は特に色味の面で圧倒的に食材として美しい。このSNS時代にマッチした、見るだけで美しいプレゼンテーションをしやすいのが強みとなっています。

飲み物との強いマリアージュ

一般的にデザートコースの店では、飲料とのペアリングにこだわっている店が多いです。コースの途中に1~2品、塩気のある料理を挟むのが普通なんですが、それだけでは甘い食べ物の連続の中で口内をリセットしきれない。従って飲料の重要性が非常に強くなるのです、近年、ノンアルコールペアリングも研究されレベルが高まっていることとも無関係ではないでしょう。

当然こうしたデザートコースの店には女性の客層も多く、1万円超えコースの顧客層としては非常に特徴的な男女比が成立。営業時間も12時や15時スタートで3回転する店も多いなど、デザートコースはビジネスとして面白い存在になるのかもしれません。

***

今週の1曲

XG初のフルアルバム『THE CORE - 核』より 「HYPNOTIZE」
https://www.youtube.com/watch?v=cUfDOS2SINM

先週、XGの2ndワールドツアー東京公演@横浜Kアリーナに行ってきました。XGのライブ参戦はこれで通算3回目となりますが、ひとまわり成熟したパフォーマンス×演出の濃密な2時間でメチャクチャよかったです。

そろそろデビュー4年になるXGですが、実はフルアルバムは今年発売した「THE CORE」が初。自分たちのスタイルをX-POPと表現するXGらしく、ヒップホップ、エレクトロニカ、パンクロック、バラードなど何でもありな越境具合。

その中で、アーティストとしての主要なモチーフである「宇宙」を意識させてくれるのがリード曲「HYPNOTIZE」です。MVでは深海をイメージ。まだ見ぬ未開の地の姿をXGの挑戦とオーバーラップさせて見せていく広がりのある感覚を具現化したような曲。

今回のツアー、XGメンバーのパフォーマンスだけでなく、舞台演出が進化していたのが素晴らしかったです。ステージ横の大量のコードや、大量のライトを活用したサイバーな世界観、ペンライトを使った演出など。フルアルバムもあって曲数も揃ったことで、アンコール以外はほぼMCもなく2時間ほど曲を披露し続けるストロングスタイル。アーティストとしての本格感に痺れました。

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最後に!

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